リテールメディア活用の進展を実感!「NRF 2024」参加リポート

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リテールメディア活用の進展を実感!「NRF 2024」参加リポート
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毎年恒例のNRF(National Retail Federation:世界最大の小売業界団体)のイベント「NRF 2024 RETAIL’S BIG SHOW」が、1月14日〜16日にニューヨークで開催されました。

フェズからは、今年も執行役員リテールメディア事業本部長の田中さんとプロダクト開発部長の青野さんが参加。海外リテール業界の最新動向をキャッチアップし、帰国後、熱量の高い社内報告会が行われました。

今回のFEZ LOGでは、「NRF 2024 RETAIL’S BIG SHOW」で印象深かったセッションの概要や感想などを青野さんに聞いてみました。


Q:イベント全体を通して、昨年と比べて何か変化は感じましたか?

NRFは、約100ヵ国から4万人以上が参加する世界最大のリテール業界の展示会で、メインセッションには1万人が参加するようなビッグイベントです。今年は昨年よりも参加者が増え、日本からも大手小売企業やメーカー、広告代理店等から役員クラスの方々も多数参加されていました。

昨年は人(従業員)にフォーカスしたセッションが多い印象でしたが、今年はリテールメディアやAIをテーマにしたセッションが多かったですね。

ざっくり言うと、

・「リテールメディア」に関するセッションが昨年1~2つ程から10以上に増えた
・セッションタイトルの約30%に「AI」が含まれていた
・日本人向けのリテールメディア関連の情報交換会に100名以上が参加していた

という状況でした。

リテールメディアのセッションでは、昨年と比べてより具体的な課題や成果等が語られ、ウォルマート社をはじめとした小売業界での活用がこの1年で進んだことが伺えました。


Q:アメリカでリテールメディアの活用が進んだ背景は何なのでしょうか?

アメリカの大手小売企業の業績を見ると、売上はこの3年間堅調に伸びている一方、粗利率は下がっているんです。この背景として、インフレの加速やEC化率の上昇があります。

コロナ禍でアメリカのEC化率は約15%(日本は約9%)まで進みましたが、配送などの関連のコスト増により粗利率が低下。リアル店舗の重要性が再認識されている状況のようです。

こうした背景から、営業外収益を上げることや業務の効率化が必須になっていて、「リテールメディア」や「AI」の活用に注目が集まっているというわけです。

メーカーにおいても、原価高騰で効率的なマーケティングが必要になり、リテールメディアの活用が進んでいるんです。


Q:なるほど。リテールメディア活用が求められている背景は、アメリカも日本も似ているんですね。リテールメディア活用において、アメリカと日本で異なる点はありますか?

組織構造の違いは大きいと思います。
例えば、日本のメーカーでは、マーケティングやブランディング、広告宣伝を行う部門と営業や販売促進を行う部門が分かれていることが多く、予算も別々になっていることが多いんです。

しかし、より効率的なマーケティング活動を実現するためにリテールメディアを活用していく上では、その垣根を超えた取り組みが求められます。先進的なメーカーでは、徐々に組織が見直され始めているようです。リテールメディアへの注目度が高まり、関係者の当事者意識も上がっている印象ですね。


Q:実際に、リテールメディアに関するセッションを聴いて、印象に残っていることは?

リテールメディアを成功させるために必要なことを、具体的に話していたのが印象的でした。
最も強調されていた言葉に「Measurement Makes Markets.」というものがありました。計測を制する者がマーケットを制する。
つまり、現在フェズが取り組んでいるようなデータ活用の領域が、今アメリカでも重要視されているんです。

そして「Not Just Inside the Ecosystem, But Outside the Ecosystem.」
つまり、小売企業が持つ1st party dataだけではなく、3rd party dataと接続していかないと一気通貫でデータ活用することができず、マーケットを作ることができないということです。

また、アメリカには40個程のリテールメディアがあるそうですが、メーカー側からすると40個の配信レポートを受け取っても一体何が良かったのか判断できません。広告のリーチから購買結果までを共通指標で扱いたい、媒体横断で評価できるようにしたい、というニーズがあり、これは日本と同じです。
フェズは、こうしたニーズをいち早く捉え、「Urumo Ads」というソリューションとして提供しているわけです。

そして、店内メディアの重要性、リテールメディアの真髄は店内コミュニケーションメディアだ、という点についても語られていました。サイネージなどの店内メディアは消費に近い上、実はリーチ数で見るとテレビを見ている人よりも多く、リーチメディアとしても重要とのことです。


Q:フェズが取り組んでいることが、NRFのセッションで重要だと話されていたというのは、何だか嬉しいですね。今回NRFに参加されて、プロダクト開発部長として何を思いましたか?

私たちフェズが今取り組んでいることは、間違いじゃないんだという確信が持てました。

ウォルマート社のプレゼンテーションで、リテールメディアエコシステムの構築が必要という話がありました。情報を得る場所(メディア)・広告を出す場所(ウォルマートコネクト)・買い物をする場所(ウォルマートの店舗)、消費者との3つの接点・消費者のためになる仕組みを作らないとリテールメディアは成功しないということです。

また、リテールメディアを活用してもらうためには、ただ売上が増えた減ったという購買指標だけではなく、ブランド認知にどう影響を与えたのか、どう態度変容したかなど、これまで広告代理店やメーカーが重要視してきたKPIも提示していく必要があります。

これから日本でもリテールメディアへの注目度がさらに高まり、活用も進んでいくと思います。フェズが持つ強みを磨きつつ、リテールメディア領域の先駆者として、消費者・小売事業者様・メーカー様にとって本質的に価値あるソリューションを創っていきたいと改めて感じました。